「座・高円寺」でこども演劇を3歳児と観劇してきました!②〜言葉や説明なしに子どもが共感できる様子に感激しました〜

「座・高円寺」でこども演劇を3歳児と観劇してきました!②〜言葉や説明なしに子どもが共感できる様子に感激しました〜


東京・高円寺にある子ども向けの演劇の殿堂「座・高円寺」で、デンマークのシアター・ブリックによる『トーン』を3歳の娘と観劇しました。日本の子ども向け演劇と比べて気づくこともあり、「座・高円寺」全体の雰囲気としても、大人も子どもも皆が思い思いに過ごせる素敵な空間だったので報告したいと思います。

文・多田亮彦/構成・コムーネ編集部

言葉や説明なしに子どもたちが共感できる

初めて、国内で0歳でも観劇できる舞台を見ましたが、演目もそして設えもとても素敵でした。演劇との距離が日本とは違いましたし、なにより言葉や説明なしに観ている子どもたちが共感できていたんじゃないかなと思う内容でした。

別の場所で見た、日本の劇団によるお芝居は、演目が違うという点をわきにおいても、演目についての説明や、登場してくるキャラクターの気持ちについての説明が過剰にされていたように思います。よって説明的であるという印象をもつことがあります。

ひるがえって『トーン』は何も説明なく始まり終わるんですが、そこには受け取る側への信頼があるように思いました。そして受け取る側にも解釈の自由があるように思えました。

「座の市」には子ヤギもいました

「座・高円寺」はインクルーシブな場所

当日は「座の市」というマーケットが座・高円寺のエントランス前の広場で開催されていていろんな食べ物や飲み物が販売されて賑やかでしたし、一階では子供向けの絵本やおもちゃの骨董市が行われていました。

2階のアンリ・ルフェーブルという素敵なカフェでは絵本の旅という読み聞かせイベントも行われていて、子ども連れも余裕で半日は過ごせてしまうような楽しい場所になっています。近くにはイマジナスという子どもが科学であそべる場所もあって、杉並区民の友人は、杉並区は区立美術館などない代わりに、座・高円寺やイマジナスなど、子どもをメインターゲットに置いた文化施設・プログラムが充実させているんじゃないかなと言っていました。

座・高円寺で初めて観劇して感激したのは、子どもが真ん中にあるんだけれども、大人が疎外されない、みんなが思い思いに過ごせるインクルーシブな場所になっていたことです。またぜひ訪れたいと思います。

つくば世界子どもシアター2024

シアター・フォー・アーリー・イヤーズ(Theater for Early Years /略称TEY)と呼ばれる演劇があります。 0歳からの小さな子どもたちのために創られた演劇です。最高の芸術鑑賞者である子どもたちから学び、彼らのためにつくられるのがTEYです。つくば世界子どもシアターは、今秋TEYをリードする世界の劇団を招致します。また近い将来、つくばから新たなTEYが生まれることを目指します。

■日時 2024年
10月20日(日)14:00開演(13:30開場)
10月21日(月)10:00開演(9:30開場)

■会場 つくばカピオホール

詳しくは、「つくば世界子どもシアター2024」公式ウェブサイトよりご確認ください。

THEATER – 演劇